空飛ぶロボットは黒猫の夢を見るか? ドローンを制する者は、世界を制す

空飛ぶロボットは黒猫の夢を見るか? ドローンを制する者は、世界を制す 2016/3/25 高城 剛 (著)

著者の高城氏と言えばどうしても「ハイパーメディアクリエイター」を思い出してしまうが、とりあえずそれはさておいて、本書はドローンに興味がある人もない人も読んで楽しい良書である。
題名はこういった本を好む人であればすぐあーあれ(アンドロイドは電気羊の夢を見るか?)のオマージュね。とわかるだろう。しかし、僕は勘が悪くて「黒猫」ってなんだろうって読み進めるまでわからなかった。(ヒント黒猫をカタカナにしてみる)

本書の注目はドローンメーカーの3トップである中DJI、米3DR、仏パロットとのトップインタビュー部分だろう。これだけで本書を買う価値がある。日本人でこの三者全員にインタビューしたのは高城氏だけではないだろうか。特に圧倒的なシェアを誇りながら謎の多いDJI社についてここまで書いた日本語の記事を僕は知らない。三者三様の哲学があってインタビューで訪れた本社や工場の取材模様からもそれを知れたのは面白い。この中でも仏パロット社の哲学を知るとなぜ固定翼機「Parrot Disco」を開発したのかがわかる。

動画:まるでメーヴェ、翼のついたドローン Parrot Disco がCES 2016に登場。年内にも発売予定 2016年01月12日 22時00分 engadget日本版

産業応用、特に日本でのドローン産業のグローバルでの競争力には悲観的に語る高城氏だがその問題点もきっちり指摘してうなずけるものだ。これはドローンに限った話ではない日本の構造問題をよく示している。木下斉氏などがよく指摘しているものと同根の問題だ。

その他にもドローンの産業応用に関してわかりやすい見方を提示してくれているがそれは本書を買った人のお楽しみにとっておくのが良いと思う。
本書の良さは難しくそして趣味に偏りがちなドローン本の中において、誰もが予備知識無しで読んでも楽しくて一気に読ませる巧みな文章構成にあると思う。一生ドローンを触らないような人が読んでもいい。本書は日本でドローンをやる人は全員買っても損はしない内容を持っている。おすすめです。

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